第五トラディショナルno.39 Sichirigahama No Aika

永らくお待たせしました。
新体制の第五トラディショナルは、次回第40回よりお届けします。

さて、今回までのゲストは第38回に引き続き、エッセイストの華恵さんです!

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華恵(はなえ、1991年4月28日 – )は日本のエッセイスト、モデル。アメリカ生まれ。旧芸名、hanae*。
父はアメリカ人、母は日本人。6歳より日本で暮らし、10歳よりファッション誌でモデル活動を始める。幼少時より読書好きで、小学生のときに全国小・中学校作文コンクールで読売新聞社賞、文部科学大臣賞などを受賞。小学6年生のときエッセイ『小学生日記』を出版する。以降、書評やエッセイを中心に執筆活動を行うほか、寺山修司の著書の角川文庫新装版にてカバーモデルを務めている。東京藝術大学音楽学部楽理科在学中。

(wikipedia)

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日本の唱歌、童謡、と言われる曲がある。
多くの方が小中学校などで触れた経験があるだろう。
時代によって多少の変遷はあるものの、年齢層を問わずそういった知識・経験を共有することで我々は日本人という共同体意識を強めていく。
そのツールとして使われていたこの唱歌・童謡の多くはそもそも英米トラディショナル由来であったのだ。

ここに七里ガ浜の哀歌、という曲が有る。
明治43年(1910)1月23日に実際に起きた水難事故に寄せられた鎮魂歌だ。

今回はこの曲を題材に、その流れを辿っていく。

※podcast登録のススメ

iTunes music storeで「第五トラディショナル」と検索していただければ
番組ポッドキャストがご登録いただけます。

https://itunes.apple.com/us/podcast/traditionis-quinto/id587427944

まずは昭和十年(1935)、松竹映画「真白き富士の嶺」を講談調にまとめた
ガイド盤から

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真白き富士の根(ましろきふじのね)は、逗子開成中学校の生徒12人を乗せたボートが転覆、全員死亡した事件を歌った歌謡曲である。「真白き富士の嶺」、「七里ヶ浜の哀歌」 とも呼ばれる。1935年1954年にはこの事件を題材にした同名の映画にもなった…
wikipedia

講談や映画、鎮魂歌が作られたり、といった美談調に語られがちなこの話であるが、真相はそうでもないようだ。
詳細は以下に詳しい。
http://48863135.at.webry.info/201102/article_17.html

さて、この日本の名曲、といった様子の七里ガ浜の哀歌は、
実は以下の様な系譜をたどっている。

1「Piss upon the Grass」(1740) ”芝生で放尿”
2「Nancy Dawson」(1760)*イギリスのダンス音楽、上とほぼ同曲
3「Love Dvine」(1805)*インガルスが前半を編曲、後半部分を作曲
4 「Garden」(1835)
5「When We Arrive at Home」(1882)
6「夢の外」(1890)”大和田建樹,奥好義 共編「明治唱歌」三角錫子はこれを直接の下地としたようだ”
7「真白き富士の根(山本正夫調和)」(1916)
8「真白き富士の根(堀内敬三編)」(1930)

http://songsf4s.exblog.jp/7481766/ より引用。一部編集””内加筆。)

当初はイギリス一地方のポピュラーソング、フォークロアであった曲が、
最初期のアメリカ人作曲家のひとり、Jeremiah Ingallsの手により、自著”Christian Harmony”の中で聖歌としてまとめられる。
大和田建樹らが1890年(明治23年)刊行の『明治唱歌』に掲載。
この時の作詞は大和田が担ったようだ。

そして、この「夢の外」を下地に鎌倉女学校(現鎌倉女学院)教諭の三角錫子が詞をのせ、事故ののちの明治43年(1910) 2月6日の午後、逗子開成中学校の校庭で、姉妹校の鎌倉女学校(現、鎌倉女学院)との合同慰霊祭が行なわれたその場で初演されたのであった。

それでは、そもそも”Garden(Garden Hymn)とはどの様な曲であったのか?

Tim Eriksen
現代とトラディショナルをつなぐ。

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Tim Eriksen is an American musician, musicologist, and professor.
He is the leader of the band Cordelia’s Dad, a solo artist, and was a performer and consultant for the award-winning soundtrack of the film Cold Mountain.

(wikipedia)

Tim Eriksen is acclaimed for transforming American tradition with his startling interpretations of old ballads, love songs, shape-note gospel and dance tunes from New England and Southern Appalachia…
(www.timeriksenmusic.com)

以下、ティム・エリクセン版のガーデンヒムンの歌詞も掲載。

The Lord into his garden comes,
The spices yield a rich perfume,
The lilies grow and thrive,
The lilies grow and thrive.

Refreshing showers of grace divine,
From Jesus flow to every vine,
And make the dead revive,
And make the dead revive.

O that this dry and barren ground
In springs of water may abound,
A fruitful soil become,
Fruitful soil become.

The desert blossoms as the rose
As Jesus conquers all his foes,
And makes his people one,
And makes his people one.

Come brethren ye who love the Lord
Who taste the sweetness of his word,
In Jesus’ ways go on,
In Jesus’ ways go on.

Our troubles and our trials here
Will only make us richer there
When we arrive at home,
When we arrive at home.

(repeat last verse)

最後はSacred Harp
以下はShape Note Singing用の楽譜。

284 Garden Hymn 

Sacred Harp singing is a tradition of sacred choral music that took root in the Southern region of the United States. It is part of the larger tradition of shape note music. Sacred Harp music is performed a capella (voice only, without instruments) and originated as Protestant Christian music. The songs sung are primarily from the book The Sacred Harp.

…The name of the tradition comes from the title of the shape note book from which the music is sung, The Sacred Harp. This book exists today in various editions, discussed below
TheShapesOfShapeNoteSinging_4ShapeSystem
As can be seen, the shape for fa is a triangle, sol an oval, la a rectangle, and mi a diamond.

In Sacred Harp singing, pitch is not absolute. The shapes and notes designate degrees of the scale, not particular pitches. Thus for a song in the key of C, fa designates C and F; for a song in G, fadesignates G and C, and so on; hence it is called a moveable “do” system.…
(wikipedia)
上記のように、ファの表記は三角形、ソはたまご型、ラは長方形、ミはダイヤモンド形、である。
セイクリッドハープに於いては、ピッチは絶対的なもの(いわゆる固定ド)ではない。
形、音符はスケールの相対度数を表すものであって固定のピッチを表すものではない。

すなわちハ長調の曲ではファ(三角形)は固定ドで言えばCとF音であり、ト長調の曲の場合のファ(三角形)は固定ドで言えばGとC音なのだ。
したがって、移動ドシステム(の一種)と呼ばれる。
(主席拙訳)

次回は11/19配信予定です!

バックナンバーはこちら

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いい夫婦の日、主席渡邊恭一が
海軍軍楽隊から連なる、日本ジャズ界のトラディショナルその人と対峙します。

oda2tenor

11/22(金)神田Tokyo TUC
http://www.tokyotuc.com/schedule.html#1122
■OPEN 18:45
1st Show 19:30~20:30 / 2nd Show 20:50~21:50

■Music Charge
□最前列席 \3,500(tax in/当日\500up/限定10席)
□一般 \3,000(tax in/当日\500up)
□ご夫婦様 \5,000(tax in/当日\500up)

渡邊恭一(ts)
小林 創(pf)
小林航太朗(b)
木村由紀夫(ds)

Guest:尾田 悟(ts)

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